モチベーションの不確実性
仕事でもプライベートでも、何らかの目標を達成していくために必要になるのがモチベーションです。
「モチベーション(motivation)」という言葉が一般的に使われるようになったのはここ20年位ですが、現在ではすっかり言葉として定着した感じがあります。
しかしなんとなく言葉では理解していてもそれが具体的にどういったことを示すかということについては曖昧な理解のままであることも多いでしょう。
モチベーションがその目標に対して与える影響について、深く考えずに行動している人が多いように思います。
例えば難しい試験に合格するための勉強をしていくときに、途中で「モチベーションが上がらない」といった言葉が使われることがあるものです。
この場合のモチベーションは主に「単純な作業ばかりでつまらない」「苦手な科目なので勉強が進まない」といったような意味で用いられています。
しかしここで注意したいのが「モチベーション」というのは内的要因だけでなく外的要因を含むということです。
アメリカでモチベーション理論が提唱されるようになったのは1950年代くらいのことですが、これは人のやる気は承認欲求や満足感の充足と、不満足の解消によって左右されるという内容です。
人のモチベーションは「努力」と「成果」と「魅力」の3つが一体になっていると感じるときに起こります。
ですので先に説明したような「勉強のモチベーションが上がらない」というのは、その勉強そのものがつまらないというよりは、その勉強による成果が感じられず、またその目標に対して魅力を感じなくなっている状態と言えます。
モチベーションを目標達成するまで維持するというのは簡単なことではなく、上記の3つのうちどれかが欠けたときに突然落ち込んでしまうことになります。
目標達成のポイント
達成したい目標がある時に、自分や周囲のモチベーションに頼ってしまうのは非常に危険です。
モチベーションが高い時にのみその行動をしないということになると、継続によって成果を出すタイプの作業を達成するのが難しくなってしまうでしょう。
モチベーションをずっと高く維持するのが難しいという場合は、あえて高めようとせず、目標と努力を切り離して考えることも大切です。
具体的には、一定の成果を出すためにすべき努力というものを先に定めておき、モチベーションの有無に関係なく、とりあえずそこまでは行うというような方法です。
勉強で言えば「1日5ページ分は必ず行う」というようにノルマを際に定めておくことにより、モチベーションによって作業効率が極端に左右されることがありません。
きちんと将来的な魅力のある目標なら、モチベーションは自然と回復してくるでしょう。