夢を持つことのメリット
「最近の子供は夢がない」というような言葉をよく耳にします。
人間誰しも子供の時期というものはあるものですが、その時には大人の目からは荒唐無稽に思える想像の世界で生活をしているものではないでしょうか。
しかし現代は物質主義が常識化しており、また経済的な不透明感が続いていることもあってか、子供たちにとっての「子供時代」が非常に短いものになっています。
ふわふわとした空想をしている暇があるなら、少しでもよい学校に入学できるように教科書を読んだ方がよいというプレッシャーもあるのでしょう。
確かに荒唐無稽な空想は、それによって何か現実的な利益を生み出すものではありません。
それでも子供時代に夢を持たないで過ごすことは、その後の人生にも大きな影響が出てきてしまうのです。
夢を持つということは、将来に希望を持てるということです。
それが例え根拠のないことであっても、ステキな夢を心の中で思い描くことができるということは、将来に対して漠然とよいイメージを持っているということになります。
大きくなったら自分はどんなふうに生活をしているだろう、どんなふうになっていたら幸せだろうということを、現実的かどうかではなく具体的に考えられることで、毎日を明るく過ごすことができます。
そもそも、なぜここ最近の子供に夢がないと言われるようになったかというと、それは子供を育てる大人に夢がなくなってきているからです。
親の目線から「子供に苦労をさせたくない」と先回りをしたくなる気持ちもわかるのですが、それは突き詰めていくと、自分の劣等感や現状への不満の裏返しになってしまっていることがよくあります。
子供の夢に対して否定的ではなく、可能な限り肯定的な態度をとって見守ることこそが、子供の夢を育てることにつながっていくのです。
※参考記事
子供に夢を持たせたいなら、親がすべきこと<絵本ラボ>
人生に与える影響
親や先生など周囲の大人の影響はもちろんありますが、それでもやはり自分で夢を描くことができるかどうかは本人の問題です。
ただ漠然と周囲の大人に言われたことに従うことを続けていくと、自分で自分がどうなりたいのかということを考えることができなくなってしまいます。
いつまでも大人から指示され続けていればよいのでしょうが、残念ながら学校を卒業する頃には自分で自分の進路を決めていかなければなりません。
なりたいと思ったからといって、必ず理想的な自分になれるというわけではないのですが、それでも自分がどんなふうになったら幸せを感じられるか、ということは常に自問していく問題と言えるでしょう。
有名なアスリートやイラストレーターなどは「子供の時からずっと夢だった」というようなことをよく語っていますが、普通はそうして一つの夢を長く持ち続けることはできません。
夢を持ち続けるための方法としては、ノートや日記帳に思いついた夢を書き出していくということがおすすめになります。
どんな小さなことでも良いので、ステキな夢を思いついたらぜひ書き留めて残しておきましょう。
ずっと長くそのノートを保管しておき、将来なにかに迷ったり悩んだりした時に見返すことで、何度でも気持ちを蘇らせることができるはずです。