質の高い睡眠の重要性
睡眠の質を高めることは、世代に関わらず多くの人の共通の悩みとなっています。
子供の頃にはすぐに寝付くことができていたはずなのに、社会人になってからは布団に入ってもすぐに寝れることが少なく、横になって何時間もそのままになってしまっているようなこともあるでしょう。
睡眠時間の減少や睡眠の質の低下は、人の健康に非常に大きな影響を与えることになるのです。
睡眠に何らかの問題を抱えていることを「睡眠障害」と言いますが、これが長期化することにより高血圧や糖尿病、認知症といった重大な生活習慣病の原因になってしまいます。
なお、先進諸国の中でも日本人の睡眠時間は最低レベルと言われており、毎日の睡眠が6時間以下という人が成人の約4割近くいるとされています。
睡眠の難しいところは、「寝だめ」として一度にたくさん寝れば解消ができる訳ではないことです。
むしろ長過ぎる睡眠時間は眠りの質を落としてしまうことになりますので、長く寝たはずなのに目覚めがすっきりせず、なんとなく疲れがたまったままになってしまうでしょう。
快適な睡眠環境を作るためには、まず毎日きちんと睡眠時間を維持するとともに、睡眠の質を高められるようにしていくことが大切です。
実践のポイント、注意点
睡眠の質を高めるためには、いくつか注意しておきたい生活習慣があります。
睡眠を浅くしてしまう原因は「ブルーライト」や「過度な飲酒」といったもの等です。
「ブルーライト」はスマートフォンやタブレット、パソコンの画面から発せられる光のことで、目の中に入ることにより脳に強い刺激が与えられてしまいます。
ブルーライトによって脳が活性化されると、その後眠っても脳が休まらず興奮状態になってしまうので、たくさん眠っても疲れが完全に取れず「疲れた」という指令が脳から出され続けてしまうのです。
また、よく眠れない人が眠る前にお酒を飲むことがありますが、これも飲み方によっては眠りを浅くする原因になってしまいます。
お酒を飲むと体温が一時的に下がる作用があるので、飲み始めて少しすると強い眠気が襲ってくるでしょう。
しかし飲み続けて3時間が経過すると逆に脳は活性化されてしまうので、寝る前にたくさんのお酒を飲んでいると同じように眠っていても脳が働いたままになってしまうのです。
飲みすぎると翌日二日酔いなどになり、そこからまた別の病気の原因になりますので、普段から過度な飲酒をしないことを心がけましょう。
睡眠の質が急激に低下してきたときは、病気が原因であることも考えられます。
代表的なのが睡眠時無呼吸症候群で、眠っているときに呼吸が止まると酸素が脳に供給されなくなるので、それが疲れの原因につながってくるのです。