イタリア・ローマの魅力、生活費の相場
ローマといえば「ローマの休日」でオードリー・ヘップバーンが王女を演じた都市として広く知られています。
「ローマの休日」が公開されたのは1953年と既に70年近くが経過していますが、今もローマの町並みから感じる魅力は変わりません。
年代を問わずに人気のある海外旅行先がイタリアで、中でもローマは特別な位置づけです。
いつかローマに住んでみたいと考えている人も、たくさんいることと思います。
まずローマという都市について軽くおさらいしておくと、都市として成立をしたのは今から約3000年前とされており、今も市内にコロッセオやフォロ・ロマーノなどの古代遺跡が残されています。
そうした古代遺跡の大半は古代ローマ帝国によって作られたものであり、ローマ市内には「バチカン市国」という都市国家が存在しています。
バチカン市国はローマ・カトリックの総本山となっており、日本でもしばしば報道されるローマ教皇が住んでいる場所です。
サン・ピエトロ大聖堂やシスティーナ礼拝堂など壮大なスケールの建築物や壁画などが存在しており、まさに街全体が芸術作品と呼ぶのにふさわしい場所といえるでしょう。
ただ、旅行として短期滞在する場合とロングステイをするという場合では、かなり街の印象が異なってきます。
まず大きな問題となるのが生活費で、ローマ市内は家賃を始め生活にかかる費用が非常に割高となります。
生活にかかるコストが高いのに加えて生活インフラが日本と比べて整っていないことが多く、電気や水道、インターネット通信など突然使えなくなる時がありイライラしてしまうかもしれません。
家賃もローマ都市部はかなり高いので、留学生や長期滞在をする人たちのほとんどがシェアハウスやルームシェアにより家賃を浮かすための工夫をしています。
意外に気候がよくないという点にも注意
ローマというと、イメージ的に晴れ渡った地中海らしい気候の下、穏やかに過ごすことができるように考えてしまうでしょう。
しかし実際には雨が降る日が多く、冬になるとかなりの冷え込みになります。
生活コストに占める割合も光熱費が非常に高くなることが多く、ガス代はかなりの出費を覚悟しなくてはいけません。
ローマの気候は一日のうちで急激に変化するという特徴もあるので、午前と午後の気候の変化に慣れないと出先で大変な目に遭ってしまうということもあるでしょう。
なおローマは古い建物が多く、それらが貴重な歴史的価値を持っていることから、簡単に住環境やインフラ設備を工事することができないという事情があります。
ですのでローマに住むという場合、そうしたことをしっかりと理解した上で、多少のことは我慢するという気持ちが大切です。